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花咲きてのち

■秀山祭九月大歌舞伎 初代中村吉右衛門生誕百二十年

夜の歌舞伎座は秋時雨。
菊が咲き誇り、紅葉が舞い、花魁は妖刀の露と消える。

斬った次郎左衛門の、一線を越えてしまった眼が哀しく光る。
斬られた八ツ橋の、のけぞる白い首筋が、あまりに眩しく艶めかしい。
あの喉笛に歯を立てたい。

吉右衛門主演の「右門捕物帖」が、テレ東にて絶賛再放送中。
若いときからかっちょええ。
大相撲を見ながら北の湖がかっちょええと言ったら、あんたおかしい!!!
と声を大にして反論されたが、吉右衛門なら文句はあるまい。


*歌舞伎座  16:30~

 一、鬼一法眼三略巻 菊畑
 二、籠釣瓶花街酔醒
 三、鬼揃紅葉狩

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