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木馬亭初見参

●浪曲定席 平成18年2月

地下鉄の駅を出ると、春は名のみの風の寒さや。
人混みを避けながら浅草観音裏へ。
大学芋の千葉屋の角を曲がり、古体な店構えの徳太楼で名物のきんつば と豆大福を箱に詰めてもらう。

菓子包みをぶらぶらさせながら、ひさご通りから国際通り、五重塔通り へと歩を進め、いよいよ念願の木馬亭へ。
入口では初老のおじさんが二人、安来節がどうしたこうしたと話をして いる。 緊張を隠しつつ入ろうとすると、おじさんの一人が、ここ浪曲だけど いいの?と尋ねてきた。ええ、浪曲聴きにきたんです、と小声で答えて 敷居をまたぐ。化粧の奥の年齢がわからない骨董品のようなおばさんがチケットを切ってくれた。

中は思ったよりも広い。そして殺風景だ。床や壁の汚れに年月を感じる。
いかにも浪花節好きという雰囲気を漂わせたお客さんが、一人また一人と入ってきては席を埋めていく。
上階は大衆演劇の木馬館。立ち回りでもやっているのか、時々、ドスンドスンと天井が響く。

午後1時開演。前半は浪曲が三席と講談が一席、仲入り後に浪曲二席。
仲入り以外は幕が開きっぱなしの寄席と違って、毎度毎度幕が閉まって はまた開く。浪曲師の前と横、後ろに置かれた台にそろいの布が掛けら れているのだが、どうやらご贔屓さんから各浪曲師への贈り物らしく、 幕が閉まっている間に次の出演者用の布に掛けかえているようだ。

初めての生浪曲、やはり声に圧倒される。声を高く低く、太く細く、自在に操り、うなる、うなる、うなる。人の声の素晴らしいことよ。
特に、最後に登場した玉川福太郎師の 声は、すさまじいパワーで迫ってくる。鳥肌が立った。

ちょっと綺麗な富士琴美師が登場すると、坊主頭に黒いジャンパー、サングラスという浅草ルックの強面おじさんから、待ってました!と 野太い声がかかる。途中でも、いよっ!日本一!と、手を高々とあげな がら拍手。つられて会場中も拍手。

おばあちゃんの浪曲師も出てきた。天中軒三代子師。よちよちと登場し、めくりの横でにっこりと微笑みお辞儀をする。背丈がめくりと同じくらい。小さい。
ひとたび口を開けば伸びのある素敵な声。お歳のせいでよく覚えていないのか、ときおり片手にもった台本をのぞきこむ。しかし、台本で次の台詞を確かめている間も、しっかりとこぶしをまわしてつないでいる。
終演後、セーターとズボンに着替えたその人が、来月も出ますからまたきてくださいね~と言いながら、よちよちトイレから出てきた。

伝法院通りの古本屋とマルベル堂をのぞいてから帰宅。
我が家の理事長殿へ本郷功次郎のブロマイドをお土産に。


*木馬亭  13:00~

 澤 恵子    落語の素人鰻のような話
 神田きらり  「出世の馬揃い」
 冨士琴美   「栃錦の少年時代」
 天中軒三代子 「赤穂義士伝・天野屋利兵衛」
  ~仲入り~
 澤 孝子   「春よ来い」
 玉川福太郎  「国定忠治・山形屋」

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