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ろくぶて

両手に荷物の帰り道。
どこですべり落ちたのやら、気付いたときには跡形もなし。
買ったばかりの手袋が
一目で気に入った手袋が
包みも開けていない手袋が。
母さん、僕のあの手袋、どうしたんでせうね。

失せもの探しの戻り道。
時計の針を逆戻し、自分の影をたどっていく。
道端、植え込み、横断歩道。
魚売り場に菓子コーナー。
手袋を知りませんか、駅員さん。
ええ、夜、銀座から方南町へゆくみちで
どこへ落としたかわからないあの手袋ですよ。

おいおい涙の帰り道。
悲しくて悔しくて、
ほっぺたをいち、にい、さん、し、ご、ろくぶっても
手袋は出てこない。
あの手袋の下で、きりぎりすが啼くにはもう遅い季節。

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