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無言劇

ヴィルヘルム・ハンマースホイ展 ―静かなる詩情―

*国立西洋美術館 
 2008年9月30日(火)~12月7日(日)
 

ハンマースホイ展


大琳派展の帰り、西洋美術館の前に設えられた大きな看板に目がとまりました。
左脇にお盆を抱えるようにして佇む黒い服の女性。
ほんのちょっと右に傾げた首が、なにか物言いたげな風情。
気になる。後ろ姿コレクターとしては非常に気になる。。。これは誰。
本日、ようやくその正体を確かめに行ってきました。

19世紀末のデンマークを代表する画家、ヴィルヘルム・ハンマースホイ。
日本ではまだほとんど知られておらず、本格的な展覧会は初めてだそうです。
灰色に広がる空、女性の後ろ姿、人のいる室内、人のいない室内…。
若くして完成した美意識は、終生作品を厚く覆っています。

わたしを誘ったのはハンマースホイの妻イーダの後ろ姿。
ハンマースホイは同じ部屋、同じ空間で、少しずつ構図を変え、ポーズを変え、繰り返し繰り返し執拗な程に妻の後ろ姿を描いています。
これらの作品群を眺めているうちに、彼らが暮らしたストランゲーゼ30番地を舞台に目の前で無言劇が演じられているような奇妙な感覚にとらわれていきます。
しかも唯一人の出演者は観客に背を向け、振り向くことはないのです。

また同じように度々描かれた誰もいない室内。そこには静かな日射しが差し込んでいます。
デンマークの光はこんなに薄いのでしょうか。それとも、ハンマースホイの目にはこう映っていたのでしょうか。
イーダの後ろ姿を見続けていたせいか、がらんとした誰もいない部屋なのに、ついさっきまで誰かがいたような気配さえ感じてしまうのが不思議。

ストランゲーゼ30番地を3Dで再現するという面白い企画もありました。
公式サイトでも公開中なので是非ご覧ください。おすすめです。
http://www.shizukanaheya.com/room/index.html

後ろ姿コレクションが一気に増殖。

ハンマースホイ01

Comment

No title

後ろ姿コレクターだったのですね。

不思議な絵です。
前から見られることを拒んでいるような後ろ姿・・・
想像力をかきたてられますね。
いつも後ろから見られて奥さんはどんな思いでいたのでしょうか。
確かに何か言いたげです。

背中は語りたがり

奥さんの絵、正面から描いたものもあるんですけどね、
これが怖いの…
皮膚が暗緑色になってるし。
画家の眼は恐ろしいですね。

後ろ姿コレクションもそのうち載せていく予定です。

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