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「4月から広島の住民となっております。こちら酒処西条の近くとあって、酒には不自由しません。めくるめく蔵元の数々、秋には「酒祭り」もあるという日本酒の街です―」

電子便りと同時に届いた桐箱入り純米大吟醸「賀茂鶴 大吟峰」。日本各地の酒を知っている彼女の見立てに間違いがあろうはずがない。せっかくだもの。美味しくいただかねばと刺身を誂え、賀茂鶴を青いビードロのぐい呑みに注ぐ。

出会ってから二十年。しっかりものの彼女に思えば世話になりっぱなし迷惑のかけ通し。
大体最初の待ち合わせの時から一時間も遅刻したのに始まり、引っ越し先が見つからなかったとき酔っ払って階段のてっぺんから転がり落ちたとき部屋に閉じこもり学校に行けなくなったとき。ダメダメなわたしをどれだけ彼女が支えてくれたことか。
その十分の一も百分の一もお返しができていないのにまたこんないいものを送ってくれるとは、ああなんて有難いことよ申し訳ないことよ美味しいことよ。鶴が羽ばたくようにふわっと舞い上がるふくよかな味にメートルが上がりへべれけ鶴の千鳥足。

わたしに誇れるものはあまりないけれど、あなたという友がいることは自慢だよ。この青いビードロのぐい呑みはあなたと九州一周したとき長崎で見つけたものだよ。

今彼女が傍にいたら好きだと叫んで押し倒してしまいそうだ。そしてもう一盃。鶴の嘴で。

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