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鏡の中

NINAGAWA十二夜

*新橋演舞場  11:30~
 十二夜公式サイト


幕が開くと全面の鏡が客席をうつしだす。驚きの声があがると同時に舞台は満開の桜。鏡の外から内側へ、声は感嘆の吐息へと変わる。縦糸横糸絡まった恋のとりかへばや物語の始まりだ。

一昨年の歌舞伎座公演に比べると展開が早くなりドラマがわかりやすくなった反面、お気に入りのシーンまで短縮されてしまった。むむむ。

例えば男に化けた琵琶姫と、琵琶姫が密かに慕う左大臣のやり取り。男性が女性を演じる女形。その女形が芝居の中で男へ姿を変え、若衆姿でありながら恋する殿御の前ではつい女に戻ってしまうという二重三重の構造が面白く、ボリュームのつまみを上げ下げするように男と女を往来する菊之助がよかったのに、今回は随分あっさりとした印象。
或いは亀治郎演じる麻阿の匍匐前進。移動距離が短い。どうせなら舞台の端から端までずずずりっとたっぷり願いたい。だってこの匍匐前進、大好きなんだもん。
テキーラ!もなくなっていたなあ。
わたしの目にとまるのはいつも幹より枝葉なのか。むむむ。

風景は次々と変わる。荒れ狂う嵐の大海原、月夜の青い光、白百合の原を渡る赤い橋。本当に美しく幻想的で、なんて綺麗なんだろうと胸がふくれ上がり悲しくもない場面で涙がにじんで困った。どこにいても人間という生き物は変わらないんだなと思ったらくつくつおかしくなってまた困った。

男と女、嘘と誠、夢と現実、東と西、シェークスピアと歌舞伎…。鏡に浮かび上がりくるりくるりと反転する表裏一体の二つの世界二つの顔。
鏡にうつった自分の姿を見て笑っている。

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