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女殺油地獄

歌舞伎座さよなら公演 六月大歌舞伎 昼の部

*歌舞伎座  11:00~

 一、正札附根元草摺
 二、双蝶々曲輪日記
 三、蝶の道行
 四、女殺油地獄

女殺油地獄


若さというのは愚かしい。しどけなく柱にもたれかかり、人の忠告にふてくされ、頭にあるのは己のことばかり。幼稚な了見のまま男の冥利だ男が立たないだ、お前が言うのは百年経ってもまだ早いようなことを口にし出すと、後はお定まりの転落の道。そんな放蕩息子与兵衛を、片岡仁左衛門一世一代にて相勤め申し候。

借金まみれの行き着く先は女殺油地獄。
与兵衛の気持ちの動きと身体の動きがぴたりと合い、こちらの心に実に自然に入ってくる。
不義になって貸してくだされとお吉ににじりよる腰のくねり。借金を断られ次第に細く鋭くなっていく目の光。殺して金を奪うしかないと脇差しを抜いたものの斬り掛かれない逡巡と怯え。そして、油まみれ血まみれになりお吉を追い回す血に酔ったかのような喘ぎ。

まばたきをするのも忘れて見入った真っ正面花道を、手足の震えをようやく止めた与兵衛が重い足音で歩んでいった。この先が与兵衛、本当の生き地獄だろう。

それにしても、油の一字がぬるぬると、薄気味悪くもなまめかしくまとわりついてはなれないこの外題の、なんと凄艶なこと。
試しに油を抜いてごらんなさい。女殺地獄。途端にありきたりで健全な見世物になってしまうから。

追記
殺しの場面の与兵衛ばかり、舞台写真を4枚も買ってしまいました。。。
できればもう一度見たいなあ。

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