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まいごのまいごの

ふみゃふみゃ喚く声に外に出てみれば、通路のすみっこにまっくろくろすけのような小さな毛の塊。思わず近寄ると、まっくろくろすけは人間様の歩けぬ高さをびゅっと渡り、エアコンの室外機の下に潜り込んでしまった。
ちゅちゅちゅちゅ舌を鳴らしたり、煮干しをちらつかせたり、優しく声をかけたりすれども、いよいよ警戒して縮こまる。

通路と室外機の間には三階分の吹き抜けがぼっかり口を開けている。ファイト一発飛び移ろうとして夫に止められた。
それならばと部屋の窓から手摺を乗り越え、マンション完成以降、人類未踏の室外機の横に降り立つ。足の裏がまっくろくろだ。
そろそろ手を伸ばす。もうすこし、もうすこし。
小さな毛の塊に触れそうになった瞬間、またもやまっくろくろすけは人間様の歩けぬ高さをびゅっと渡り、待ち構えていた夫の横をすりぬけて猛スピードで走っていった。唖然と見送った夫によると、途中で足をもつれさせ一度こてんと転んだらしい。愛いやつ。

その後しばらく、ふみゃふみゃ喚く声がどこからか続いていた。おかあさんおかあさんと母を呼ぶ声に聞こえて切なかった。
残るは自分の足跡と、仔猫の微かな柔毛の感触。

足あと

Comment

No title

素敵なお話。

携帯からだとコメントできないのですが
楽しみに読んでいます。

No title

猫って、その鼻先に人差し指を差し出すと、それを嗅がずにはいられない(そういう性みたいです)んです。
鼻をくんくんさせながらそーっと人差し指に近づいてきたら、んがっと首根っこを掴んで捕獲。
でも、この「んがっ」が難しい。
なにしろ動体視力が良いのですぐに身をかわされます。

Re: No title

> naoちゃん

携帯からだとコメントできないんですね。知らなかった…。
そろそろ携帯持て包囲網が狭まってきた今日この頃でございます。
とまれ、愚にもつかない日記をいつも読んでいただいてありがとう。


>あずき軍曹さん

もっとじっくり待てばよかった。人差し指さしだして。

今日はくろすけ(←勝手に命名)の声も聞こえません。
母猫と再会したか、優しい人の手に救われたことを願います。
もしくは、野にあってしぶとく生き残らんことを。

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