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不協和音

すっかりしびれてしまった。しびれる、なんて月並みな言い方しかできないのがはがゆい。女殺油地獄の豊島屋の段。義太夫三味線のどこまでも調和しない、溶け合わない、でろりとした不協和音に、とにかくしびれてしまったのだ。

不協和音不協和音不協和音、間、不協和音不協和音不協和音。

油まみれでもつれながら死の淵へ、追い詰め追い詰められる男と女はまるで、緊迫した音を繰り出す三味線の糸に操られているようで。そうそう、この芝居はもともと人形浄瑠璃なのだった。是非とも文楽で見てみたい。映画はどうなんだろう。松田優作のテレビ版もあったっけ。あの非情なアゴは与兵衛にいいかも。そもそも優作なんて存在が不協和音だ。

不協和音不協和音不協和音、間、不協和音不協和音不協和音。

調和しない、溶け合わない、男と女がそれでも、調和しようとして、溶け合おうとして、あげる悲鳴のような音がした。あがいて、もがいて、でろり、でろでろ。
不協和音不協和音不協和音、恐ろしいまでの沈黙。そうして髪の毛の先端までしびれてしまったのだった。

与兵衛

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