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木版画の詩人

古今東西を遊ぶ 川上澄生 木版画の世界

*世田谷美術館
 2010年3月13日(土)~5月9日(日)

川上澄生木版画の世界


昨年、古本屋で偶然出会った川上澄生の作品と世田谷美術館で対面。

若い頃の細くて悩ましげで緻密なタッチが、年月を経てどんどん大胆に、愉快な線になっていく様が見てとれます。自分の指先から木版画が生まれるのが楽しくて楽しくて仕方ないという喜びが作品から伝わってくるような。そして飽くことなき文明開化と南蛮への憧憬。


 今の僕には好い景色は好い景色であるが絵にならないのです。
 僕にとつては好い景色よりも人間の住んで居る街の中の景色の方が絵になるのであつて、
 僕自身は田舎に住んで居るが結局都会から離れられない人間のやうです。
 然し今は都会風景よりもやはり明治文化や南蛮文化の方が僕の心の中に巣を食つて居るのです。


川上澄生は、木版画を一枚の絵として生むだけでなく本という形に綴じるのも好きだと、何冊もの私刊本を出しました。本の形にまとめられた木版画は一個の詩、ストーリー、いやおはなしと言ったほうがしっくりくるかしら、を語りだし、添えられた文章もあわせてうふふと微笑んでしまうようなものばかり。


 Instructorは學校の先生
 實は私はへつぽこ先生
 私の履歴も變てこだ
 給仕人だの居候
 鮭罐詰製造人夫
 看板の圖案描き
 羅紗問屋の番頭
 それから學校の先生だ


一教員として市井に暮らし、ルソーを心の師父と仰いで、黙々と版木を刻みつづけた川上澄生。その生涯と作品にぜひ触れてみてください。おすすめです。

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