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ベルギーから里帰り

浮世絵 ベルギーロイヤルコレクション展

*日本橋高島屋8階ホール
 2009年4月29日(水)~5月11日(月)

ベルギーロイヤルコレクション展


世界屈指の保存状態と言われるベルギー王立美術歴史博物館とベルギー王立図書館の浮世絵コレクションが里帰り中。浮世絵のぬれぬれと美しい色彩が目の前に。
どれぐらい色鮮やかかというと、こちらのブログ「弐代目・青い日記帳」で、今回の展示品と大英博物館の所蔵品の比較をされていますので是非ご覧ください。
江戸の空気が甦る。

それにつけても国芳好きだ~。水滸伝の迫力も、金魚絵の可愛らしさも、寄せ絵の諧謔も、相馬の古内裏の奇想も、全部あわせて国芳でどこから切っても国芳で、好きだ~。

むだ書 歌川国芳「荷宝蔵壁のむだ書」

くいん。ベルギーの皆さん、大切に保存していてくれてありがとう。

高島屋を出て日本橋を渡り神田までぶらりひょん。
神田駅前でちょうど神田祭の鍛冶町一丁目と二丁目の神輿に遭遇。神輿が躍る。半纏も躍ってる。

ゾウとクジラの夢を見る

北陸地方の旧家で、伊藤若沖が晩年に描いたとみられる屏風が見つかったそうだ。
http://www.asahi.com/culture/update/1220/OSK200812200069.html

右隻に白い象、左隻に黒い鯨。
海と陸の巨大生物が対峙する様は、大胆でいてどことなくユーモラス。
象と鯨に挟まれた波までが生き生きと動き出しそう。

ああこれは実物を見てみたい。
修復が終了する来年秋以降に公開される予定とのこと。待ち遠しいったら待ち遠しい。

無言劇

ヴィルヘルム・ハンマースホイ展 ―静かなる詩情―

*国立西洋美術館 
 2008年9月30日(火)~12月7日(日)
 

ハンマースホイ展


大琳派展の帰り、西洋美術館の前に設えられた大きな看板に目がとまりました。
左脇にお盆を抱えるようにして佇む黒い服の女性。
ほんのちょっと右に傾げた首が、なにか物言いたげな風情。
気になる。後ろ姿コレクターとしては非常に気になる。。。これは誰。
本日、ようやくその正体を確かめに行ってきました。

19世紀末のデンマークを代表する画家、ヴィルヘルム・ハンマースホイ。
日本ではまだほとんど知られておらず、本格的な展覧会は初めてだそうです。
灰色に広がる空、女性の後ろ姿、人のいる室内、人のいない室内…。
若くして完成した美意識は、終生作品を厚く覆っています。

わたしを誘ったのはハンマースホイの妻イーダの後ろ姿。
ハンマースホイは同じ部屋、同じ空間で、少しずつ構図を変え、ポーズを変え、繰り返し繰り返し執拗な程に妻の後ろ姿を描いています。
これらの作品群を眺めているうちに、彼らが暮らしたストランゲーゼ30番地を舞台に目の前で無言劇が演じられているような奇妙な感覚にとらわれていきます。
しかも唯一人の出演者は観客に背を向け、振り向くことはないのです。

また同じように度々描かれた誰もいない室内。そこには静かな日射しが差し込んでいます。
デンマークの光はこんなに薄いのでしょうか。それとも、ハンマースホイの目にはこう映っていたのでしょうか。
イーダの後ろ姿を見続けていたせいか、がらんとした誰もいない部屋なのに、ついさっきまで誰かがいたような気配さえ感じてしまうのが不思議。

ストランゲーゼ30番地を3Dで再現するという面白い企画もありました。
公式サイトでも公開中なので是非ご覧ください。おすすめです。
http://www.shizukanaheya.com/room/index.html

後ろ姿コレクションが一気に増殖。

ハンマースホイ01

継承と変奏

大琳派展

*東京国立博物館
 2008年10月7日(火)~11月16日(日)

大琳波展


本阿弥光悦ー俵屋宗達ー尾形光琳ー尾形乾山ー酒井抱一ー鈴木其一と受け継がれる美意識。
いや、受け継がれるという言い方は不適当か。
そんな受け身なものでなく、また師弟関係による技術の伝承でもなく、自分がこれ!と思ったものを積極的に真似し取り込み己がものとしていった結果、琳派という流れになっていた。
時代の繰り返しではなく、生まれ変わり続けるスタイルの伝播。
だからこそ普遍性を持つのだろう。
沈んだ黄金色が不思議と心を落ち着かせる。

クリムトも見たくなった。

抱きしめたい

第72回自由美術展

*国立新美術館(~10月13日)

自由美術展で敬愛する方の作品と対面。
一昨年と去年の作品は撫で回したくなった。
今年の作品は抱きしめたくなった。
真ん中の空間にすっぽりはまり込み手足を絡めて眠りたい。
作品に抱きついて壊したら大変なので、本人に抱きつく。
受け止めてもらう幸せと安堵。

彼女の旦那様の作品は金属製。
旦那様の作品を見るといつも、触れるとあまりにも冷たすぎて熱!と感じそうな気がする。
ドライアイスで火傷するような。
ご本人も作品のように、尖って緊張感の漂うお人なのかなと勝手に想像していたら、とても穏やかで周りをじんわり温めてくれそうな雰囲気の方でした。

ご夫婦で彫刻家。
助けあって刺激しあってお互いが一番厳しい批評家でって、そんなこと当然のように仰っていたが、1+1が10にも100にも1000にもなるに違いない。

あばよ、かばよ、アリゲーター!

田村隆一「詩人の航海日誌」展

*鎌倉文学館
 2008年4月26日(土)~7月6日(日)

田村隆一


言葉にしないと伝わらないこともあれば
言葉を尽くしても伝わらないこともある。
口から出ていった言葉はもう胸に戻すことはできないし
文字になった言葉は一人歩きを始める。
言葉はとても便利で、とても不自由で。
言葉に沈んだある日、田村隆一の詩に出会った。


「言葉なんかおぼえるんじゃなかった
 言葉のない世界
 意味が意味にならない世界に生きていたら
 どんなによかったか」

「帰途」の第一聯。
この後が鮮烈なんだが、教えてあげない。

没後10年。

坂道を越えて

鯰エリコ・ユッコマン二人展

*MOTT gallery

嬉しいときにはうれしい顔に
悲しいときにはかなしい顔に
観る者の感情がそのまま映し出されそうな不思議な表情。
その危うさ不安定さが、とても好き。

坂の多い道を新宿まで歩いて帰った。
野坂昭如の新宿海溝の舞台はこの辺りだろうか。

胸にぽとん

ハハハハヒューポトン

*吉祥寺 にじ画廊
 2007年9月27日(木)~10月2日(水)

1年振りにコンニチハのヒューポトン展。毎年、同じメンバー同じ場所でグループ展をやるっていうのは、やる側にとってはハードルがあがって大変だろうけれど、見る方にとっては昨年との違いや展開が見えて面白い。

昨年買ったウサコングは元気にしてます。 

猫とバカは高いところに

特別展「江戸城」

*江戸東京博物館 1階企画展示室
 2007年1月2日(火)~3月4日(日)


江戸城の天守は随分と大きかったんだなあ。
ここから眼下を睥睨すれば、さぞ民草がちっぽけに感じられよう。上へ上へと昇りたがる輩は、今や世界中にのっぽのビルをおったてている。
建築図面の大棟梁の文字に興奮。いいなあ、大棟梁。

ミュージアムショップで売っていた火打石セットがほしいほしいほしい。

祈りの形

特別展「仏像 一木にこめられた祈り」

*東京国立博物館 平成館
 平成18年10月3日(火)~12月3日(日)

仏像一木


木の国、日本。
木を崇め、木に託し、一本の木から祈りを込めて造り出された仏像が一堂に会した様は、まさに壮観だった。

問いたげな眉と腰のカーブが優美な十一面観音菩薩立像。花壺に吸い込まれる虫のように、引き寄せられていく。斜め後ろから見た立ち姿がなんとも悩ましげ。押し倒したいほど、嗚呼。これ以上近付くと長い腕が絡みついてきそうだ。

その他にも、いろんな形いろんな表情の仏さん。かっと見開いた目玉や一本線の目。同じ丸太から造られた天へと伸びる三体の像。まあるいまあるい微笑仏。和尚さんが自分の顔の皮を剥ぐと、中から観音様の顔。
一目だけでもと集まった大勢の人々がいて、会場は雑多な音にあふれていたが、不思議と周囲のものが消えてなくなったような透明な気分でしばし。

仏さんたちはどうだったろう。 長い年月、静かに幾重もの祈りを聞いて過ごしてきたであろう仏像たち。今ごろ真っ暗な博物館の中で、住み慣れたお寺へ帰るのを心待ちにしているのかもしれない。

 
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